資源拠点ステーション

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     そうそう,一年前伊勢市に講演会に行った際,時間があったので伊勢市駅の周辺を散歩していると見つけたのが「資源拠点ステーション」です。以前住んでいた姶良市は,町内会のパワーで毎月一回の資源ごみの回収をしていました。ごみを買わない生活をしていてもごみはたまってしまうもので,近くに資源ごみステーションがあればいいのにとずっと思っていました。姶良市の場合は,山の中のステーションまで持って行ってました。人はごみを車につんで移動します。これは前回のお話です。でもいい方向に向ければ車が集まるところでごみを集めることができ,効率的に回収することができます。現在の日本起源の海ごみ問題は,ほとんどはきっちり棄てられている生活ごみですが,ほんのわずかのポイ捨てが原因となっています。瀬戸内海沿岸で試算した結果,人は1日に約1kgのごみを出していますが,海に出るのは0.3gです。しかし3000万人以上の人が住むことから,ほんのわずかでもかけ算すると年間の流出量は4500万トン近くになってしまうのです。このほんのわずかをいかに減らすか,すごく対策が厳しい問題となっています。このステーションは町中にあり,皆さんひっきりなしに車でごみを出しにきていました。
     以前,高速道路やコンビニで良く見かける生活ごみの持ち込み禁止看板はいっそやめて,高い高速道路に乗ってサービスエリアにどうぞごみを出しにきてください,コーヒー無料キャンペーンではなくてごみ引き取りキャンペーンをやってますのでお店に来てくださいっていうごみで人を集める方法を考えたことがあります。途中で不法投棄されるよりも処分費用はトータルでは安いはずですから。以前海ごみ問題で訪れたハワイ島では,行政によるごみの回収はなくて,皆さん自宅のごみを回収ステーションに運び込んでいました。また持ち込みごみは分別すればポイントがもらえますが,身分別の場合は逆に費用を取る仕組みにすればしっかり分別もするでしょう。ETCカードを使えばできるじゃないかと考えたことがありました。
     水は地形的に低い方に流れますが,人は都合のいいように流れます。その都合のいいものを作ってやれば自在に流れが変わるのが人の流れです。すべてを回収できないごみ,何か自然に集まる方法を考えて,自然界に流れ出るのを防ぐ必要があります。

    大阪に帰って気になること

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      昔から何となくわかっていましたが,大阪の街中を車で走ると,海岸や河川敷以上のごみが目につきます。いくら海ごみを研究しても,海をきれいにNGO活動をしても,海の上流でこんな状態じゃああきらめの境地にもなってしまいます。
      海の流れよりも,川の流れよりも車の流れがごみを運びます。ごみを運ぶ流れには,今後「車」というものを含める必要があります。ただしこの流れは,水の流れと違って方向がバラバラです。解明できた頃には人がいなくなっているかもしれません。

      川ごみの研究をしているころに「交通量と不法投棄」について言及したことがありますが,ポイ捨て量は,交通量×停車係数(高速で走るところでは棄てない)×人係数(心の汚れ具合)で表されるのでしょうね。

      論文:漂着ディスポーザブルライターを指標とした北太平洋島興および北米海岸に漂着する海洋ごみの流出地推定

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        漂着物学会誌 第13巻(2015)

        Journal of Japan Driftological Society Vol.13 December 2015

        藤枝 繁・大倉よし子・小島あずさ:
        漂着ディスポーザブルライターを指標とした北太平洋島興および北米海岸に漂着する海洋ごみの流出地推定
        [FUJIEDA,S.,OHKURA,Y.and KOJIMA,A.,:Estimation of source area
        of marine litter using by the drifted disposable lighter on the beach of remote islands and west coast of North America in the North Pacific Ocean] 35

        ライタープロジェクト完結編です。
        7万本のライターですが,この後どうしましょうかね。
         

        論文:北太平洋における漂流漂着微小プラスチック

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          漂着物学会誌 第13巻(2015)

          Journal of Japan Driftological Society Vol.13 December 2015

          震災起因漂流物調査で採取した微小プラスチックについてまとめた論文です。
          かごしま丸でのハワイ航海では、毎朝一回ニューストンネットを曳網しましたが,そのときに初めて海にもアメンボがいることを知りました。この航海での一番の印象は,日付変更線付近で曳網中の海面を眺めていると微小プラスチックが瀬戸内海のように浮いていたことです。朝は曳網,昼間は縄作り,夜は天測。陸とは違う時間がありました。

          2016年のはじまり

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            明けましておめでとうございます。
            昨年は転職,転居,そして全く新しい仕事と我が家にとって大変な年となりました。
            週末の講演活動やNGO活動がなくなり,その分本務に集中できるようになりましたが,忙しさは前職以上で夢でも仕事をしている毎日です。おかげで8kgほど痩せましたが,軽くなった分,動きが軽やかになった気がします。
            神戸は港町ですし,我が家のベランダからも大阪湾を臨めることができますが,転居転職してからは海に行く理由が無くなり,また移動の手段も断たれ,海に行きたいという欲求もなくなってしまいました。これには自分でもびっくりしています。片道2時間は平気で海を求めて走り回っていた昨年が嘘のようです。
             一方で,我が家のすぐ裏には摩耶山があります。家からでれば3分以内で山の中です。毎週末,朝食後は2時間のハイキングに出かけています。まだまだ未踏の道が残っており,鹿児島の海に秘密基地を捜し毎週通った20代の頃と同じうきうき感で山を走り回っています。この摩耶山からは,キラキラ光る大阪湾が一望できます。小学校,中学校の頃よく通った泉南の海も遠くに見ることができます。遠くから眺めるときれいな海ですが,大阪や神戸の街中にはやっぱりごみが目立ちます。きれいな海を求めて九州に逃げ出した私ですが,30年を経て帰ってきました。今年の年賀状は,きらきらと現実,思い出と現実,そんな思いを込めて描きました。
             これまで職業指導の授業で「キャリヤとは,人が生涯の中で様々な役割を果たす過程で自らの役割の価値や自分と役割との関係を見いだしていく連なりや積み重ね(中教審答申)」であると教えてきました。私にとって大学教員としての役割を積み重ねて行くこともキャリアの一つですが,海ごみ問題でいろんな方にお会いしていろんな考え方や生き方に接するうちに,私の役割は本当に今のままでいいのかという考えが芽生えるようになってきました。海ごみ問題の解決はまだまだ先で終わりのない活動です。でもあきらめた訳ではありません。社会の中で自分の役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現していく過程を「キャリア発達」と言います。これまでの環境から飛び出して,いろんな人と出会い,汗をかき,話をしながら新しいアイデアで問題を解決して行くうちに,新しい海ごみ問題の解決手法がみつかるかもしれません。新しい仕事でいろんな仕事をされている方を訪問するたびに社会は深いと感じています。いろんな仕事が網の目のようになり社会を作り上げています。その網に絡まった海ごみ問題,まだまだ解決は遠いですね。
            今年もどうぞよろしくお願いいたします。


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