震災漂流物アラスカ調査報告2/3

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    ■ Montague島沖に錨泊する漂着ごみ運搬ボート(手前)とクルー宿泊用ボート

     次に,驚いたのが,そのクリーンアップのスケールである。8人のクルーが,往路一日かけて90マイル(160km)離れたモンタギュー島まで行き,2日間の作業で運搬船を満船にした後,復路一日かけて戻ってくる。しかし母港のWhittierは干満差が10mにもなる港で,浮き桟橋のため,ごみ運搬車が船に横付けできない。


    ■ Whittier Harbor。真ん中のボートが漂着ごみ運搬用ボート

     日本であれば,人海戦術で浮き桟橋からごみを陸上に運ぼうとするだろう。しかしここはアメリカ。スケールが違う。なんと,ボートごと陸揚げして,ボートを陸上のビンと呼ばれるごみ箱(コンテナ)に横付けする。今回,我々はせっかくアラスカまで来たので,この回収物の移し替え作業を手伝うことにした。


    ■ 右のゾディアック(ゴムボート)で海岸からこのボートに漂着ごみを運搬する。


    ■ なんとボートごと陸上へ


    ■ 陸上を走る漂着ごみ運搬用ボート


    ■ 青色のコンテナがごみ収集用コンテナ


    ■ これまでいろいろなクリーンアップに参加してきたが,こんなのは初めてである。

     漂着ごみは,ALPAR(Alaskans for Litter Prevention and Recycling)というNGOが震災漂流物も入れることができるように作った100Lは入るかというでかい袋(黄緑色の袋)に入っている。なので,持ち上げるのが大変。それを「うりゃー」と声を出して,コンテナに投げ込む。ボートのデッキが見えてきたところで終わりかと思いきや,クリスさんの息子がデッキのふたに手をかけるではないか。そう,デッキのふたを開けると,なんとその中にもぎっしりと黄緑色のごみ袋が詰まっていた。袋のでかさも取扱いを難しくしているが,それ以上に切らずに魚倉内に積み込まれているロープや漁網の引き上げが大変。どうやってこれをここに積んだのかとぼやいてしまうぐらいである。アラスカに来て初めて汗だくになって作業は終了。ボートに積まれていたごみは,なんとコン テナ一箱分になった。
     このように広大な海岸線を持ち、自然条件が厳しく,海岸まで遠いアラスカにおける海ごみ問題の一つが,回収の困難さと言える。
    (続く)

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