広島発〜海岸漂着物を考えるシンポジウム

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     2015年1月30日,広島市でありました環境省中国環境パートナーシップオフィス(EPOちゅうごく)が主催する「広島発〜海岸漂着物を考えるシンポジウム」で,90名以上の参加者を得て,広島発の海ごみ問題についてお話してきました。

     広島での最初の調査は,2001年9月に広島湾の江田島,倉橋島での発泡スチロール破片と港で不適切に使用されている発泡スチロール製フロートの調査でした。あれから14年,ようやく広島で「広島発の海ごみ」のお話をする機会を得,ようやく入口にたどり着いたというのが今の気持ちです。初回の調査の後,広島には瀬戸内海海ごみ調査で何度か訪れ,カキ養殖の現場も見ることができました。しかし,岡山では環境庁中四国事務所の海ごみ対策の検討会に参加したり,兵庫,香川では海ごみ研究の報告会を開催したり,愛媛,大分,山口,大阪,香川からはNPOや行政から招待されて瀬戸内海の海ごみ問題についてお話ししてきましたが,どうしても広島からはお呼びがかかりませんでした。これまで広島の行政ともNPOとも出会いがなく,取り付くことができなかったというのが正直なところです。今回は,昨年12月の山口下関市での講演で,EPO中国さんからぜひ広島でもとのお声をかけて頂き,実現することとなりました。JEANのメンバーからも「ついに藤枝さんが広島に行く!」と言う歓声が上がったほどです。

     さてこのタイトル「広島発〜」には深い意味があります。海ごみの世界では,「広島」と言えば「カキ養殖用のパイプ」,「Oyster pipe」と言えば「HIROSHIMA」と言われるぐらい有名な広島県。「広島は世界に平和を発信しとるばっかりおもっとったけんども,海ごみも世界に発進しとるんやね」という下関での感想から付けられたのが,今回の「広島発〜」というタイトルです。

     これまでカキパイプは,瀬戸内海西部だけでなく,沖縄,鹿児島,日本海沿岸でも発見されており,豊後水道だけでなく関門海峡も外洋に流れでていることが確認されています。また海外では,南は台湾,東はミッドウェー環礁,ハワイ諸島(オアフ島,マウイ島,ハワイ島),北米西海岸(オレゴン州,ワシントン州,カナダBC州,アラスカ州)でも回収されています。ミッドウェー環礁では,コアホウドリの親鳥が北太平洋洋上で誤食するプラスチックのうち,破片類を除くとプラスチックキャップに次ぐ量(キャップの1/2)であり,使い捨てライターの4倍にものぼります。この鳥は,小さなまめ管だけでなく,20cmもあるパイプも食べています。ハワイ諸島の海岸には鹿児島の海岸以上の密度で漂着していますから,みなさんもすぐに見つけることができるでしょう。広島では,台風被害によって流出すると言われていますが,ミッドウェー環礁で発見された多くのパイプは半分(約10cm)に切れたもの,すなわち収穫後(船上に釣り上げて一番下のパイプを切断するため)に発生してることが容易に想像できます(ここ重要!残念ながらこの肝心なところを強調するのを忘れていました)。今回は残念ながら漁業者の参加はなかったようですが,今回のお話が広島発の海ごみ削減のスタートになればうれしい限りです。

     この他にも,極めて深刻な発泡スチロールの問題(広島2大発信海ごみ),もちろん陸域からのごみも深刻であること,広島県が地域グリーンニューディール基金およびそれに続く地域環境保全対策費補助金を全く受け取っていない太っ腹な県であること,ライタープロジェクトから広島起因のごみは瀬戸内海西部にかなり影響を与えているが他県からの影響をほとんど受けないこと,対策ヒントとして重点回収の重要性についてお話しました。これらの詳細については後ほど時間のある時に詳しく書きたいと考えています。

     最後に初めての広島での講演,個人的な感想は,「市町村はやっぱり困っているということがなんとなくわかった。」ということです。なんとなくという意味は,みなさんのご想像にお任せします。

    第1回川ごみサミットに参加して

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       2015年1月23,24日,東京(荒川)で第1回川ごみサミットが開催されました。
      15分で川ごみの現状を話してほしいと言われ,何とか収めたつもりですが,さてさて川での活動を長年実践されているみなさんにはどのように届いたでしょうか。多くの実践者の意見を聞きながら,川ごみについていろいろ考えたので,ここにまとめてみます。

       最初に,「川ごみと海ごみの違いって何だろうか」と考えました。

       私が瀬戸内海で川ごみの調査をした際,強く感じたのは,「川のごみはまだ中身が残っており,生活感が生々しいため,いつもの海ごみのように素手で触るのを遠慮したい」ということです。もちろん調査結果からは,フィルム系のごみが海岸に比べ多いことがわかりました。川,海面,海底,海岸と比べると,このフィルム系のごみ(レジ袋など)は川を流下し,海面を漂流して最終的には海岸ではなく,海底に堆積するようです。
       もちろん,川と海ではこのようなごみの実態の違いはありますが,今回のサミットでは,もっと違うことがあることを感じました。それは,「海ごみは海の流れで世界と繋がっているが,川ごみは地域住民と生活で繋がっている」ということ。すなわち川ごみは,発生源が被害地に近く,対策対象が地域にあるということです。そのため,川ごみのネットワークでは,いかに地域に深く入り込むかが鍵となっています。
       私これまで携わってきた海ごみは,発生源が広域でそれの集積という問題であったため,自然とネットワークは国際的に広がってきました。これまでJEANでは,ICCという世界共通のツールを使って,国内だけでなく,2003年には東アジアへネットワークを広げ,2011年の震災以降,津波漂流物を通じて,北太平洋の仲間とも繋がることができました。また昨年,第12回を迎えた海ごみサミットでは,これまで何度も河川での取り組みに関するセッションを設けてきましたが,今回,荒川クリーンエイドフォーラムの音頭により,第1回の川ごみサミットが開催されるに至りました。地域の中で完結する川ごみも,ようやく実践者同士が繋がり,手を取り合って対策にあたろうという動きが生まれてきたことは非常に嬉しいことです。

       川ごみは海ごみに比べ,対策の対象スケールが小さく,地域で様々な工夫を実施することにより,地域での問題は目に見えて解決できます。そのため,自分たちの川だけに関心があり,他地域と繋がることをせず,地域だけで完結する傾向があるようです。しかし逆に言えば,さまざまな工夫が地域にたくさん埋もれていることになります。地域の先進的な取り組みを他の地域に広げるためにも,川ごみにもネットワークが必要であり,今後,川ごみサミットが民・官・産・学による知恵を出し合う場として発展することを期待します。
       また繋がることは,伝え広げること,作り出すことというように,空間的,技術的に前進するためのエネルギーとしてだけではなく,今あるものを継続するためのエネルギーとしても重要です。「人間の行動のエネルギーは,人とのつながりによって生まれる」というのが,私のこれまでの活動を通じた感想です。また人は時とともに老いて行き,また生活のステージを変えて行きます。「始める」エネルギーはとっても大きなものですが,「続ける」エネルギーは小さくても「供給が難しい」という難点があります。そのためにもいろいろなアイデアが必要です。
       最後に,今回のサミット行われたワークショップでの内容のまとめのコメントを記しておきます。ワークショップでは「広げる」「減らす」「伝える」というお題で皆さんからご意見を出していただきました。自然界に散乱するごみ問題は,正規の廃棄物処理のルートから漏れたものであり,残念ながら「必ず漏れは発生する」という前提で,自然界に漏れ出したものを如何に適切に処理するかというルートも作り上げる必要があります。現在このルートは,海岸漂着物処理推進法により明記されるようになりましたが,未だ地域住民のボランティアに頼っているところが大ですし,所管が市町村,県,各省庁と広域にまたがり,正規の廃棄物処理のルートの用に単純ではありません。政府はできると言っていますが,できていないのが現状です。まだまだ続くこの自然界に流出するごみ問題,「今」ではなく「今後」,「繋がる」と共に「続ける」,「減らす」から「低レベルを維持する」,そして「伝える(知る,理解する)」から「行動する」という視点を持って対策に取り組みましょう。
       なお海ごみサミットは,長首が集まる場という意味で「サミット」という名称になりました。川ごみの場合,「サミット」という名称がふさわしいかは,今後の議論にお任せします。

      台湾旅行記(1):海洋減塑青年行動/Clean Ocean Youth Movement(荒野保護協會主催)に参加して

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        2014年8月22日〜27日,台湾屏東縣にある国立海洋生態博物館で開催された「海洋減塑青年行動(Clean Ocean Youth Movement)」(荒野保護協會(SOW)主催)に参加してきました。このワークショップは,台湾の高校生,大学生を対象に,海洋ごみ(特にプラスチックに注目)削減のための行動の必要性を理解し,そのための行動を学生たちが実際に企画し実践するといった2泊3日のプログラムです。私はインターナショナルライタープロジェクトの結果を通じて,東アジアからプラスチックごみが北太平洋を漂流して広く海洋を汚染していることを紹介するとともに,学生たちがプラスチック削減行動を企画する際のアドバイザーとして参加しました。

        今回のイベントは,日本で行われる講演会や研修会と違って,実際に削減方策を企画して行動するというのが特徴です。全体内容は,台湾の海ごみ問題,生活の中でのプラスチック問題,マイクロプラスチック,プラスチックアート,世界の海を巡るごみ,モニタリング結果などの専門家による海ごみに関する講演を聞くだけでなく,ICCカードを用いたクリーンアップといった実習や,夜の砂浜観察会を通じた台湾の自然環境の理解,海ごみ映画鑑賞会など盛りだくさんで,その間の時間を使って,2日目午後に行われる削減行動の企画の準備をします。

        宿泊は博物館に併設される国立東華大学海洋生物研究所の学生寮で,私はチリのマーティン博士と同室です。マーティン博士は昨年韓国で行われたAMETECの海ごみミーティングで一緒になり,地球の反対側同士,もう会うことはないねと言って別れたのですが,海ごみの力で私たちはまた同じ部屋で会うことになりました。

        私が担当した班の行動テーマは,レジ袋の削減に決まりました。しかし話合いを持ってもなかなか行動が決まりません。私からは,「レジ袋を削減するためのターゲットは,レジ袋を提供する店主とレジ袋をもらうお客の両方。どちらにも訴える必要がありますよ。それと削減行動が続く工夫もしてみましょう。」とアドバイスしました。その後,隣の墾丁(台湾でもっとも栄えるマリンスポーツの街)の街に出て,お店にプラスチック削減のポスターを掲載してもらうことになったそうです。「いきなり交渉しても大丈夫?お店って沢山あるの?」ってリーダーのRafiに聞いたら,「大丈夫よ。」とニッコリ。私はその言葉を信じて(かなりどきどきして)彼等を見送ったのでした。

        彼等が作ったポスター。台湾の海ごみ問題については次回詳しくお話しします。

        3日目の結果発表会では,市民にごみを出さない宣言をしてもらうもの,海岸でダンスを披露し人目を引いて問題に注目してもらうもの,さらにはショートムービーを作ってfacebookで拡散してもらう等,かなり面白い行動が紹介されました。以前,北京での研修会で同じように発表を演劇スタイルですることっていう面白いものをみましたが,今回は実際の街での彼等の行動を動画で紹介され,躍動感のある発表会となりました。日本でもこんな授業をしてみたいものです。

        発表の際,マーティン博士も学生の指名でサメ役を熱演。もちろん私もいつでも盛り上げる準備をしていたのですが,ご指名はかからず。

        環境フェアin山形屋/海の漂流物のお話と「東日本大震災に起因した漂流物と海ごみ問題」パネル展

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          2014年6月7日,鹿児島市の天文館にある老舗百貨店山形屋主催の「環境フェアin山形屋」で海の漂流物のお話(トークショー)をしてきました。合わせて山形屋2号館と3号館の3階連絡通路で「東日本大震災に起因した漂流物と海ごみ問題」パネル展が開催されました。

          このパネルは,全国百貨店協会での展示を念頭に作成されたもので,鹿児島の山形屋が第一回目となりました。



          パネルだけでなく,2012年かごしま丸で回収した洋上漂流物も展示しました。

          うみそうじんとヤドカルンも展示されました。

          トークショー第一部では,漂着お宝紹介。

          午後の第二部では,うみそうじんTシャツを着て「うみそうじん&DASA-9」の紙芝居をしました。

          天文館ってどんなとこ?っていうことで今日は珍しく家族で参加。

          次男は「ダストパス」役で出演しました。

          「海の学校」ビーチクリーンアップ&漂着物を使ったフォトフレーム作り

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            6月の環境週間はイベントが目白押しでした。
            その中の一つ,12日は日置市立伊作田小学校で「第3回海の学校」が開催されました。
            昨年の第2回海の学校では,クリーンアップと海ごみ問題の講義(うみそうじんのお話)をしましたので,「今年は楽しいことを」ということになり,漂着物を使ったフォトフレーム作りをすることになりました。毎回専門家の派遣ということで出前授業をしていますが,今回の内容は特別なものではなく,学校の先生方でもできますので詳しく紹介します。以下に今回の流れを記しますので、みなさん参考にして下さい。

            「ビーチクリーンアップ&漂着物を使ったフォトフレーム作り」
            目的:海岸にどのような漂着物があるかを宝物さがしを通じて理解する。
            対象:小学3,4年生,計22名
            引率:講師,担任2名
            アドバイス:人工的に砂を入れている海岸よりも自然海岸の方が貝殻等が多く,いろんな種類の素材が集まります。
            準備物:生徒=漂着物を入れる袋,漂着物を洗った後それを拭く布
            指導者=グルーガン1つ,接着剤(セメダインスーパーXゴールドがお勧め)2人に1つ以上,漂着物を洗うお皿(人数分),あれば便利なもの:ペンチ,ニッパー,のこぎり

            1.下見
             必ずしておかなければならないのは海岸の下見です。下見の目的は,足元の状況,ごみの状況,漂着物(アート用)の状況,その他を確認することです。
             足元の状況は,駐車場から海岸までのルートを確認します。コンクリートや岩はノリで滑らないか,道にはぬかるみはないかなど,安全に子どもたちを現場まで連れて行けるルートを決定します。この場合,急峻な階段や玉砂利は子どもの足では危険なので避けましょう。

            (この海岸では,手前の階段を下りると玉砂利の海岸を歩かねばなりません。もう一つ向こうの階段を利用しました。)

            2.スタート
            8:50 小学校で挨拶の後,持ち物,服装のチェックをします。今回の持ち物,服装は,帽子,靴,水筒,宝物を入れる袋,軍手です。それ以外は持っていきません。
            9:00 バスに乗ります。海岸まで5分。バスの中で子どもたちの様子を観察します。学校での様子等,いろいろ質問して見ましょう。

            3.現地到着(砂浜に出る前に)
            9:05 海岸駐車場到着。バスを降りたら,まず2人1組のバディーを組みます。バディーには,大きな声と動きがあるため,子どもたちの期待感も上がります。指導者の側としては,人数や体調確認以外にも集団をコンパクトにまとめておく効果もあります。海での活動では面倒でも最初にバディーを組みましょう。いつも私がする方法は,誕生日順(月は関係なく,1日から31日まで並べる)に参加者を一列に並べ2人組を作ります。声を出しあって自分の場所を探すことで,ちょっとしたアイスブレイクになります。今回は3,4年生それぞれ11人ずつでしたので,3,4年生それぞれで1列になり,3,4年生のバディーを組みました。

            バディーができれば,次にその使い方の練習です。
            まず,指導者の「バディー」の合図で,各バディーは手を合わせ,その手を高く上げて「オー」と大きな声を出します。
            指導者は,子どもたちが全員が手を組んで上げたのを確認してから「番号」と合図します。
            子どもたちは,順番にバディーの番号を大きな声で告げて,座っていきます。全員が座れば全員無事ということです。
            子どもたちには,
            (1)今回のバディー番号を覚えておくこと
            (2)私の「バディー」の合図で相棒を見つけ,その場で手を合わせて高く上げ,「オー」と返事すること(整列する必要はない)
            (3)私の「番号」の合図で,1番から順に番号を大声で報告し座ること
            (4)いつ「バディー」と声をかけるかはわからないこと
            (5)いつ「バディー」と声をかけるかわからないので,私の声の届く範囲にいること
            を告げます。海岸に着く前に一度に「バディー」と声をかけて練習しておきましょう。緊張度が増しますし,バラバラになることを防ぐことができます。

            「バディー」は以下の場合に使います。
            (1)活動の終了時,全員を集合させる場合(だらだら感を引き締めることができます)
            (2)集団がバラバラになってコントロールが難しくなる前に(集団を声の届く範囲に止め,いつ声がかかるか緊張感を与える)
            (3)飲物を飲む,体調確認など活動の途中の集合させる場合

            バディーの話はこれぐらいにして,駐車場から動き出す前に「海岸までの」注意と説明を与えます。
            (1)どこを通っていくか,(2)注意箇所,(3)どこまで行くか(集合場所),そしてバスに忘れ物がないかを確認して出発します。なおここですべての注意事項を与えてはいけません。一度にたくさん話すと子どもたちは(大人もですが)覚えることができません。活動中の注意事項は,海岸に出てからにしましょう。

            4.お宝探し
            9:10 ここで「バディー」の掛声です。到着を確認し,浜辺への駆け出しを防ぎます。
            次は水筒のお茶を飲みます。喉が渇く前に飲むことを意識し,こちらから時間を作りましょう。
            飲み終えたら一箇所に水筒,軍手を置き,作品に使用する材料を入れる袋のみを持って集合させます。
            ここで最初の活動「お宝探し(漂着物アートの材料集め)」での注意連絡事項を告げます。
            (1)「今回はごみ拾いではありません。心にときめくものを拾い集めます。」(ごみ拾いは後ほど)
            (2)目安のため,フォトフレームの大きさ(拾うものは大きくてもいいです。使うか使わないかは作製の際に選択させます。)
            (3)「同じ大きさのものばかりでなく,いろんな大きさのもの(特に小さいものも)を拾いましょう」(大きさでアクセントを付けることができます)
            (4)「いろんな色を探しましょう」(海岸には,貝殻の白,ビーチグラスの茶色や水色が多く,アクセントになる青や赤の素材が少ない。「青や赤は珍しいのでしっかり探してみよう」と言ってもいいでしょう。)
            (5)危険物等について,注射器があった場合は,触らずに報告すること,ふたの閉まった瓶のふたは開けないこと,生き物(ヤドカリ)は拾わないこと
            (6)活動場所(左右,陸側,水には入らないこと)広すぎず,しっかり決めます。
            (7)活動時間

            9:15 それではスタート。
            途中は,子どもたちがいろんなものを拾っては見せに来るので,しっかり返事をして上げましょう。「面白い形だね。きれいな色だね。」また子どもたちが袋に集めているものを見せてもらって,色や大きさ,種類(ビーチグラスや貝殻ばかり)に偏っている場合は,「アクセントになる色のものを探そう」とアドバイスしてください。プラスチックの破片は色が豊富なので使えますよ。場合によっては子どもたちに指導者が拾ったものをプレゼントして下さい。10分前,5分前,3分前,1分前と声をかけていきましょう。

            9:40 終了。
            お茶を飲んで休憩。その後みんなでどんなものを拾ったか簡単に報告し合いましょう。

            5.クリーンアップ
            休憩が終わったら,今度はクリーンアップ。お宝物が入った袋は水筒に結びつけ,軍手を着用して集合します。
            ここで次の活動内容と注意事項を説明します。
            (1)清掃範囲を説明(あらかじめ砂浜に棒を立てて清掃範囲を決めておく。今回は欲張らず20m×20mとしました。腹八分目ぐらいにしておきましょう。)
            (2)拾ったものはこの円(砂浜に円を描く)の中に持ってくること(この時,「ペットボトル・キャップ」,「飲料缶・ビン」,「その他」の3つぐらいに分けて円を描いておくと分別がやり易いです。)
            (3)もう一度危険物の注意

            9:50 それではスタート。残り時間を告げながら,子どもたちの動きを見る。
            10:00 回収終了。それでは分類と計数です。バディーを組んでから,バディー番号1番より,わかり易いものから順にカウントしていきます。カウントしたものは,可燃不燃に分けて(地域のごみの処分方法に準じる)袋に入れていきます。
            今回は,(1)ペットボトル(2)ペットボトルのキャップ(3)飲料缶(4)飲料びん(5)花火(6)ロープ,,,(11)プラスチック破片,というように子どもたちがわかり易くて数があるものから順番にバディーに担当を与えてカウントしていきました。
            10:10 海岸での活動が終わりました。それでは忘れ物がないか確認して,バスまで戻ります。

            6.フォトフレーム作り
            10:30 学校到着後,手を洗ってトイレに行って図工室に集合しました。
            まず,水道で拾って来た漂着物を洗います。一つずつ洗うよりも,トレー等に水を溜めてその中に入れると砂は簡単にとれます。
            洗い終わったら布で水分を拭き取りましょう。
            拭き取りながら並べていくとアイデアが浮かんできます。


            あとは接着剤で付けるだけ。大きなものはグルーガンを使います。
            貝殻やビーチグラスは同じ色に偏りがちです。
            いろんな色を集めましょうというのは上写真の用にアクセントとして使うためです。

            7.まとめ
            11:20 使い終わったものを片付けます。
            みんなで作品を鑑賞しましょう。どんな色が多かったか。またどんな色が珍しいか。珍しい色はどんなものでできているか。などなどいろんな質問を投げかけてみましょう。
            最後に,クリーンアップで調査した結果を報告し,海にはすてきなものが沢山あること,それと同時にすてきでないもの(ごみ)も沢山あること,それらは私たちが使ったもの(すてきなものもすてきでないものも)であることを確認して,終わりにします。

            8.最後に
            長く書きましたが,拾って作ることはそれほど難しいものではありません。子どもたちを話をしながら,一緒になって面白いものを探して作ってみましょう。ただし,ちょっと難しいのは海辺での安全管理。今回はバディーを使った方法を中心に書きましたが,外で活動する時にはとても便利です。大きな声で,遠慮せずに使えば,慣れてきますよ。
            最後に,フォトフレームには,今日撮った海辺の写真を入れましょう。
            (写真が少なくてゴメンナサイ。一人でやると手元に何も残りません。)

             

            短編ドキュメンタリー映画「みんなの海だから」

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               2014年2月13日(木),新宿区神楽坂のライブホールThe Glee 神楽坂にて,短編ドキュメンタリー映画「みんなの海だから」の東京上映会がありました。この作製されたニューヨーク在住の佐竹敦子監督と上映後のトークセッションため,私も鹿児島から上京しました。
               この映画は,沖縄県宮古諸島にある小さな島、池間島が舞台です。美しい自然を心の支えに生きて来た島の人々,そこに押し寄せる漂着ごみ。その9割りがアジアの他の国々からのもの。池間小中学校のビーチクリーン活動を通して海ごみ問題をアジアに、そして世界に問いかける短編ドキュメンタリーです。すでに海外での上映会も行われ,英語版はアルカディア国際環境映画祭、サンフランシスコ国際海洋映画祭正式入選したそうです。私の動画が世界の映画館で流れていると思うと,ちょっと不思議な気持ちです。上映時間35分。上映後、映画の中ではお話しできなかった海ごみの話や監督の思い,製作に至ったエピソード等が紹介され,来場者とのディスカッションも行われました。音源の著作権の関係で,webでの公開や販売ができないそうです。(手続きが大変らしい。)無料の上映会ならできるということなので,DVDが届いたら皆さんに見ていただく機会を作りたいと思います。

               佐竹監督との出会いは,運命的や衝撃的なものではなく,いろいろ探してるうちに私に行き着いたようです。2年前の話で,すっかり忘れてしまいました。でも映画の収録は,2012年8月の震災起因漂流物調査の第一回目となった米国オレゴン州ポートランドので日米NGOミーティングに出かける日,羽田空港近くの多摩川河川敷で行われました。ニューヨークからやって来た監督と,これから西海岸に行く私が,沖縄を舞台にした映画を東京で収録。なんとすごいことでしょう。このつながり。海ごみはどこにいってもごみ(負)ですが,海ごみと関わっているといろんな前向きな方(正)と出会えますし,繋がります。それが私の継続のエネルギーです。

              映画の紹介と佐竹監督のこれまでの作品はこちらをご覧下さい。
              http://www.atsukovideo.com/#!
               

              福井県立若狭高等学校講演会

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                水産高校?って思われる方もいるかと思いますが,福井県の水産教育は,福井県立小浜水産高校が今年から募集を停止し,1年生から進学校である若狭高校の海洋科学科として新たにスタートしました。市内にある福井県立大学海洋生物資源学部と高大連携により,知的探究心を育む特色ある水産教育を行っています。2013年7月16日,今回は,毎月一回外部から講師を招いて行っている課題研究という授業での講演でした。ただし2時間目もあって,講演の内容について学習をさらに深めるワークショップという斬新な展開です。



                通常,講演会っていうのは演者が一方的にお話しするだけです。演者の情報を参加者に提供するところまでで終わりで,それがどのように理解され,問題解決に向けた行動に移すかまでかかわることがありません。今回の授業は,これから3年間続く課題研究という授業での課題探しであり,授業を聴いた後,疑問点や気になったことなどを付箋紙に書いて,グループでまとめあげる作業を行いました。大学生でもなかなか難しいKJ法を水産高校の1年生が使って、グループの意見をまとめている姿には正直びっくりしました。



                若狭高校海洋科学科は,できたばかりの学科で,水産都市の八戸水産高校のような充実した実習施設は校内にまだありません。しかし新しい取り組みを積極的に展開する学校であることは確かです。3年後が非常に楽しみです。

                青森県立八戸水産高等学校講演会

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                  2013年7月11日,青森県立八戸水産高校に行ってきました。八戸を訪ねるのは今回で2回目。前回は三沢から種差,久慈までの海岸調査で,ライターが漂着していないのを確認しに行ったような旅でした。八戸から南の海岸は,千島海流の影響で黒潮由来の漂着物がなく,日本海経由の漂流物が届く最遠の地のためです。今回は次の福井での講演もありましたので海岸調査はなし。講演会の後は,水産都市,八戸の水産教育について見せてもらうことにしました。



                  ところで,なぜ八戸水産高校で講演会かといいいますと,2011年11月より,全国の水産高校の実習船とともに津波起因漂流物の調査を行っています。今年4月に鹿児島で全国水産高校実習船運営協会の会合でその調査結果について講演をさせていただきました。その際,調査で大変お世話になりました当協会会長の江幡八戸水産高校校長先生から,ぜひ八戸に来て学生に話をしてほしいとラブコールがあり,二つ返事で行くことになりました。当校での講演会は,毎年一回全校生徒を対象として実施されているもので,今回は津波起因漂流物と海ごみについて,授業でも学んでいる海の流れと併せてお話をしました。残念ながら,私がしゃべっているので講演の写真はありません。さてさてみなさんどうでしたか?



                  講演会後,「種差の美しい海岸へ」というお誘いがありましたが,せっかくここまで来たので「実習施設を見学させて下さい」とお願いしました。今回は製造実習棟,ダイビングプール,航海実習室,無線実習室,実習船青森丸などを見学させていただきました。幸運なことに今日はウニ缶の製造実習中とのこと。今話題の岩手県産三陸海岸のウニが材料。いちご煮やウニ丼として食べるそうです。帰ってさっそくどんぶりで食べましたが,九州で食べる瓶詰めウニとはまた違った食感でおいしかったです。



                  食は文化ですから,地域によって大きく異なりますが,その他の教育施設は大きな違いはないはずです。でもやっぱり面白いものはあるんですね。私が一番おもしろいと思ったのが,以下の漁業の模型です。



                  1/100の船の模型を使った展示です。海の中も1/100でできてます。水深がしっかりとってあり,漁具模型と漁船模型が一体化したものです。下から覗くと水中から魚の視点で見ることができます。漁船や漁具の個別模型はよく見ますが,この水深に漁具が展開しているのは初めてです。



                  船の大きさと漁具の大きさがよくわかります。
                  その他の施設も地域の特徴を使ってすごく工夫していることにただただ関心しました。


                  切り取られた頁

                  0
                     海ごみには直接的な敵は見えませんし(各人の心の中に潜むダストパスが敵),お互いが加害者でもありますので対立関係は生じないのですが,国際的なシーンで海ごみ以外のところでは,めんどくさいことが生じます。

                     この写真は,先月韓国の釜山で行われた「Experts Forum on Marine Litter」のProceedingsです。なんとびっくり,私の原稿の頁の一部が切り取られているではないですか。

                     これは製本ミスかと思い,隣の方のものを見せてもらいました。なんとこちらも切り取られていました。これは何か意図があって切り取られたなということになり,元原稿を確認したところ,そこにあったのが,

                    「JAPAN SEA」という文字。

                     韓国では「日本海」のことを「東海」と呼びます。きしくも竹島問題がくすぶっている時期。このフォーラムの主催が韓国国土海洋部であり,コーディネイターが主催者への配慮で当日朝にすべての資料からこの文字を消したそうです。もちろんこの理由は,帰りの車の中でコーディネイターから聞きましたので,発表のパワーポイントにはしっかりと「JAPAN SEA」と入っていましたし,私もそう発表しました。何も問題は起こりませんでしたが,公式に残る資料には,「JAPAN SEA」は残らなかったということです。

                     ライタープロジェクトについては、韓国でも調査をしています。韓国ではこれまで何度もこのお話ししてきまし,韓国は日本へのごみの漂着を認識していますので,これまでこの結果について否定されたことはなく、良く理解していただいてます。今回は東アジアから北太平洋に大量のごみが出ているよという話だったので,内容的には特に問題はなかったのですが,国のプライドに引っかかってしまったということです。

                     ライタープロジェクトは、過去にもいろいろと問題を生んできました。例えば,2007年中国の日照市で行われたNOWPAP/ICCワークショップでは,中国からに日本にごみが来ていると発表したら,会場一杯の中国人から割れんばかりのブーイングの拍手を受けました。中国での発表の際には,細心の注意を払い,台湾のことCHAINES TAIPEIと表記し,台湾を含む東アジアの国々のことを「国と地域」として発表したにもかかわらず,ちょっとだけならいいだろうと,刺激してみたのが悪かったようです。同じは話は韓国では聴衆の失笑で済むのですがね。ロシアと韓国の参加者に気にするなって言われました。
                     さてそんな中国から帰国後すぐに,今度は台湾の練習船が鹿児島に寄港するので,訪問した学生たちに海ごみ問題の講演をしてほしいと頼まれました。中国で使った資料がありましたので,同じもが使えるとOKしました。相手は大学生ですので,よくうなずいて聞いてくれたのですが,終わるとすぐに一番前の引率の教授がマイクを取り上げ,「台湾はCHAINES TAIPEIではない」って激怒。

                     海ごみ問題は世界共通の問題で,同じ目的をもつNGO間ではこんなことは生じないのですが,海ごみを離れた国際問題となるといろいろとややこしい問題が生じます。やれやれです。


                    11月の講演会

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                       11月もあっという間に終わりが近づいてきましたね。

                       今月は,今治の桜井海岸物語から始まり,鹿児島の水産を励ます会,韓国釜山での海ごみエキスパートフォーラム,鹿児島漁済連総会,鹿児島市立吉田南中学校家庭教育学級と5つの講演をこなしました。しかし韓国でカキを食べて当たってしまい,帰国後の漁済連と吉田南中での講演では,絶食中で力も無く,申し訳ない思いで一杯です。

                       今治の桜井海岸物語の様子は,以下の「FMラジオバリバリ」に詳しい報告がありますので,FM RADIO BARIBARI をご覧下さい。

                       また鹿児島市立吉田南中学校家庭教育学級(平成24年11月22日)からは感想を頂きました。ちょっと恥ずかしいですが,ここにご紹介します。

                      ・ 今日の講話の内容は,ぜひ中学生にも聞かせたかった内容でした。学校の教育活動にもこのようなクリーンキャンペーンができるといいと思いました。声も大きく楽しく聞くことができました。ありがとうございました。
                      ・ ごみが研究の対象になるということに驚きましたが,確かに奥が深いなとお話を聞きながら思いました。周りのごみを減らすことが,海のごみを減らすことにつながることがよく分かりました。
                       ・ たかがゴミ,されどゴミ。問題の本質がどこにあるか・・・。そこを研究され分かりやすく説明いただきました。これだけのゴミを広い心で受け止めてくれる「海」のありがたさを改めて感じました。ありがとうございました。
                      ・ 世界的な話にびっくりしました。海に流れ着くゴミからいろんなことがわかるんだなぁととても勉強になりました。海に流れ出すゴミによって,自然が(生態)がこわされてしまう恐れもあるということで,自分にできることを実践していきたいと思いました。素晴らしいお話が聞けてとても感謝しています。
                      ・ 大変奥深い講話で感動しました。ゴミの問題は大きく長い時間をかけているので,どうして良いのか,どうなるのか想像を超える気が遠くなることだと感じました。

                       みなさん知っていると思っていた海ごみ問題,「海ごみが研究になる」これも当たり前だと思っていました。まだまだ多くの方にお話しないといけないことがわかりました。
                       今年は12/1の日本ウミガメ会議でのお話が最後になります。


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